RPKについて

RPKについて
RPKについて
 

RPKについて

RPKとは、ロシア語で「カラシニコフの手持ち機関銃」の意味となる言葉を略して命名されたもので、1950年代に採用されていたRPD軽機関銃の後継機として1961年から旧ソビエト連邦軍が制式採用した分隊支援火器用の軽機関銃である。1959年からアサルトライフルとして制式採用されていたAKMを軽機関銃として展開したモデルとなる。
 

RPK開発の経緯

第二次世界大戦後、歩兵の構成として小隊にはアサルトライフルと分隊支援火器を、中隊には汎用機関銃を配置する編成を取り、その第一世代の分隊支援火器として採用されたものがRPDであった。しかし、RPDの弾薬はAK-47と共通ではあったものの、部品の互換性が無いため効率的な部品調達ができなかった。また、RPDの給弾方式はベルトリンク式であったため、現場ではAKのマガジンが使用できないなど運用上の支障に不満が出ていた。
そこで、アサルトライフルの世代交代が行われることを機に、主力となりつつあったAKMをベースとした軽機関銃の開発が行われ、RPKが誕生した。
 
RPK
 

RPKの詳細

RPKの発射機構はAKMとほぼ同じだが、弾丸の初速を上げ射程を伸ばすため銃身がAKMよりも長く、またフルオート射撃によって銃身が過熱し変形することによる命中精度の低下を防いだり、射撃時の反動を抑えるため肉厚の銃身を備えている。銃身は機関部に固定されているため交換はできない。RPK本体のレシーバーはAKシリーズおなじみの鋼板プレス加工となるが、厚みはAKMよりも強化した1.5mm厚となっている。
AKMをベースとしながらも、グリップやトップカバー、デッキロックはAK-47を踏襲するなど、AKMとAK-47の仕様が混在する構成となっているが、これはアサルトライフルがAK-47からAKMに更新される過渡期に製造開始されたことが要因である。
 
その他、RPKは折り畳み式のバイポッドを備えており、これに合わせてプローンでの射撃の際にストックの肩付けがしやすいよう大型のストックに変更されている。バイポッド自体も製造時期に合わせ固定式、首振り機構の追加、後継機のRPK-74ではさらに可動域の追加が行われるなど日々進化していった。
マガジンは、RPD時代の反省もありAKと共通の30発マガジンが使用できる他、40発ロングマガジン、75発ドラムマガジンなども開発された。
 
RPK
 

RPKの派生モデル

RPK
標準モデル。AKと共通で様々なマガジンが使用できそれまでの分隊支援火器の運用面でのデメリットを克服した他、操作や取り扱い方法も統一されたため兵士の訓練の手間が大きく改善された。旧ソ連軍だけでなく、東側諸国の多くの国に輸出された他、アフリカや南アメリカ、東南アジアなどの発展途上国にも広がり世界中で使用された。
 
RPKN
RPKの夜間戦闘用モデルで、暗視装置を装着するためのマウントがレシーバー左面に追加されたもの。
 
RPK-74
1970年代にアサルトライフルの世代交代があり、それまでの7.62x39mm弾を使用するAK-47から、5.45x39mm弾を使用するAK-74が制式採用されると、それと同様の弾薬を使用するRPK-74が開発された。RPKからの変更点として、フラッシュハイダーが追加されレシーバーカバーのリブが無くなるなどの改良が施されている。
マガジンはAK-74と共通の30発もしくは45発のマガジンが使用できるが、RPK時代にあったドラムマガジンは開発段階ではテスト、検討されたものの採用には至らなかった。ただし、RPKのドラムマガジンをRPK-74に改造したサードパーティ製品が存在する他、マガジン内部に2つのマガジンが並び上部でフォロアーが合流する機構を持った60発マガジンなども存在する。
ストックとハンドガードは初期ではAK-74と同じく木製であったが、1980年代に入るとポリマー樹脂製に変更された。
 
RPK-74N
RPKにもあったような、RPK-74Nの夜間戦闘用モデル。暗視装置を装着するためのマウントがレシーバー左面に追加されている。
 
RPKM(RPK-203)/RPK-74M
RPK、RPK-74の改良型で、1991年から旧ソ連軍で配備が開始されたAK-74の近代化型アサルトライフル、AK-74Mの分隊支援火器仕様である。ストックが折り畳み式となり付け根付近にはスイベルリングが存在する。
使用弾薬はRPKM(RPK-203)が7.62x39mm弾、RPK-74Mが5.45x39mm弾となる。
現在でもロシア軍によって使用されている。
 
RPK-201
RPKシリーズの最新型で、5.56x45mm NATO弾を使用するアサルトライフルAK-101をベースとした分隊支援火器である。ハンドガードやストック、グリップは樹脂製となっている。弾薬が汎用性の高い5.56x45mm NATO弾となるため、輸出向けモデルとして開発されたととの見解が強い。
 
RPK
 
GHK RPK ガスブローバックはこちら